最近ずっと気になっている疑問、それはガソリン(灯油・軽油を含む)の価格についてだ。価格変動が激しい原油だが、おおよそレギュラーガソリンの価格は120円前後だったように思える。それがここ最近では、140円以上の状態がしばらく続いている。
一方で、歴史的な円高と言われている状況が続く今日この頃だが、原油取引は依然ドルで行われている(もちろんユーロや日本円、中国元などの通貨に切換えるという動きはあるが)。ガソリンのそれに当たるドル/円のレートは、だいたいで1ドル=120円としておこう。
と、そこで先の疑問に突き当たる。ざっくり計算ではあるが、レギュラーガソリン120円/Lだったガソリンは1ドル=120円とすれば1ドル/Lとなる。もし原油価格が同じであれば、現在の円高で1ドル=80円とすれば80円/Lになって然るべきではないだろうか?
ところが現実は逆だ。円高なのにガソリンも高い。80円/Lのはずが140円/Lという事は、単純に175%もガソリンが高くなった事になる。これは1973年の第一次オイルショック並の高騰と言えないだろうか?
平成20年7月の資源エネルギー庁発表による日本の石油備蓄量は国家と民間を合わせて8.744万KL(≒5.5億バレル)で、177日分の蓄えだそうだ。つまり日本では1日に約50万KLの石油が必要だという事らしい。これらの備蓄は絶えず新しい石油と循環しているので、単純に177日(約半年)で新しいものと入れ替わる事になる。
では半年前の円ドルのレートはというと、今と大して変わらない円高だ。2011年7月の原油価格が97.19ドル/バレルで、2012年1月が100.15ドル/バレル。あまり大差はない。
それでは仮に原油を1バレル100ドルと仮定して、2009年時点の日本の1日当たりの消費量440万バレル(資源エネルギー庁の177日分というのは、このWikiからの情報とはずれているが)を1ドル=80円として計算してみよう。
440万バレル x 100ドル x 0.8 = 3億5200万円/日
ところが本来ガソリンが80円/L程度でよさそうなものが140円/Lという175%増しな現状を考えると、
440万バレル x 100ドル x 1.4 = 6億1600万円/日
と、その差2億6400万円/日、1年にすれば963億6000万円もの差になる。はて、この金は一体どこへ行っているのだ?
2007年のサブプライムローン問題に始まり、2008年のリーマンショックとほぼ同時期の2008年夏に147ドル/バレルを頂点に一時下落し、その後緩やかに高くなってきているとはいえ、それでもだいたい100ドル前後を推移しているのが現状ではないか。それがこの円高で価格が下がらないというのは、誰が考えてもおかしい。
お金はね、消える訳ないんだからどこかに行ってるんだけど、はて一体どこの誰がこの大金を頂いてるんでしょうね。先物やFXなどで儲けるのは構わないが、それは何かを生み出して得たものではなく、単なるネコババだ。
衣食住に必要なモノやサービスを生み出し、それの対価を等価交換するための手段、それが通貨であるべきなのにもかかわらず、それを一瞬にして大量に得る事のできる人たちがいる。その道具の一つが石油なんだろう。原発反対なんてある意味ブームになっているから、余計石油への依存度は高まるだろうね。どうせ反対する割には自分の生活レベルは落とせないんだから、奴らが喜ぶだけだ。
我々もいい加減そういうカラクリに気づいて、彼らには子供銀行券でも渡してゲームしていてもらっていればいいんじゃないかな? もうね、汗水たらして食いモン作っている人たちが不憫でならないよ、こんなんじゃ。
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